太平洋戦争と知覧 オリンピックとコロナ 日本人は賢いのか愚かなのか

鹿児島に知覧という町があり太平洋戦争の末期にとんでもない悲劇が起きたことは、戦後生まれの方々でもご存知でしょう。大勢の若者が同調圧力の中で特攻隊員として大切な命を意味もなく失ってしまいました。もちろん知覧の悲劇だけでなく、アジア、沖縄、東京、広島、長崎など、多くの場所で日本人や他国の人々の命が数えきれないほど、しかも虚しく失われました。太平洋戦争というとんでもない愚かさの犠牲者です。

なぜ戦争に突入したのか、平和な時代に生きる私たちには想像もできないほどです。日本人のような争いごとを好まない民族が勝ち目の無い米国との戦争に走ってしまった。信じられないほど愚かですが、意外とこれには日本人の国民性が関与している気がします。

世の中には戦争を利用して利益を得ようとする、恐ろしいほど冷酷で恥知らずな人々が存在しています。でなければ軍事産業など存在するはずもありません。しかし、戦争は国のトップが決断しなければ始まりませんし、もっと小さな争いも集団のリーダー達が先導します。一般の人々は不本意ながら、ただ巻き込まれます。

太平洋戦争は、表面的な知識・学歴・権力はあっても、本質的な知性や理性の欠如した愚かな人々が、己のつまらない立場を優先して判断を誤りました。マスコミは大政翼賛会として忖度の塊、政府の手先になり、国民も本当は嫌なのに同調圧力に負けて大きな声で反対できませんでした。

なんとなく似てませんか? 今の日本。

コロナのパンデミックに10万円と2枚のマスク、それ以外は一時的な給付金だけ。欧米のような大胆な財政出動はせずに、たくさんの業種に休業要請して閉店や倒産をまねく。愚かなGo Toで国中にウィルスをまき散らし感染者を十倍以上に広げる。コロナの死者もそれ以外の自殺者もずいぶんと増えました。

医療の専門家が止めろといい、国民の多くが反対してもオリンピックは強行する。そんな知性と判断力の欠如した政権に、マスコミは忖度して強く反対しないし国民からもさほど大きな声が上がらない。

米国と戦争することと、パンデミックでオリンピックを強行することは、スケールはかなり違っていますが、愚かさの種類は似ています。

ワクチンが普及しても変異株が増えますので、コロナは簡単には収束しないでしょう。やはり、島国の特性を生かした自粛が決め手になります。これからでも、完璧な水際対策とともに、十分な国債の発行ですべての企業の粗利補償、それによるすべての国民の生活維持を担保すれば、一ヶ月ほどでコロナの収束は可能です。

2021年の日本に必要なのはオリンピックではなくて、十分な補償のある休業要請です。

日本の政治家で本当にそれを目指して活動できるのは、れいわ新選組の「山本太郎」さんだけだと思います。次の衆議院選挙で大きく議席を増やして欲しいと心から願っています。